三泊目の下仁田温泉に向かう手前で
富岡製糸場に寄った。
個人的には仁徳天皇陵、五稜郭、九十九里浜と並んで、小学生時代に社会科の教科書で
写真を見て以来の憧れの地だ。近隣の駐車場がどこも満車だったので上州富岡駅まで
引き返して市営の無料駐車場に車を止めテクテク歩いた。
入場料千円を支払い入ったものの人が多いしどこから見ていいかわからないので、
200円のガイドツアーに参加した。
おおよそ40分のツアーだったが案内が簡潔でわかりやすく、とても面白かった。
以前日光東照宮のガイドにも感心したが、初めて訪れる観光地ではツアーに参加するのが
よい。それにしてもこの施設が昭和60年まで操業していたとは驚きだ。
繭から生糸を紡ぎだす実演作業も見ることができた。
帰りに麦豚のピロシキを買い食いしながら駐車場まで歩いて戻り、念願の清流荘に到着。
ここの部屋にはエアコンと洗面台とテレビはあるが、トイレとバスと冷蔵庫がない。
幸い部屋の正面がトイレだったので不自由はしなかった。
古代檜の内風呂は小さいが滑らかな単純泉ですぐに体が温まる。
食事は朝夕とも部屋食、ここもいわゆる山の食事で質素だが近くで採れたものばかりで
とてもヘルシーだ。冷蔵庫がないので結局ビールと酒を3本ずつ注文することとなった。
宿泊客は8組と表示されていたが滞在中他の客と顔を合わせることはほとんどなかった。
翌朝チェックアウト後に庭を散策したが、その立派さにびっくりした。
今でこそ荒れた感じだが広大な敷地にいくつもの離れが点在し、池には観賞用の鯉が泳ぎ
さぞかし昔は栄えたのだろうと古に思いを馳せた。