山村若三のブログ。メモ代わりに気が向いたときに思いついたことを記録します。
一昨日(6/23)の岐阜の舞踊会では次の2点を意識して実践した。
・脱力する
・腰を据える
舞台に立てば多少なりとも緊張して身体に余計な力が入ったり、浮足立ったりしがちだ。
これを克服するには、緊張下でも意識的に脱力し腰が据えられる技術を普段の稽古で
身につけておくことが大事で、今回まずまずできたと思う。
一方、今後の課題は
・間をゆったり取る
全体の構成をよく考えて、一番の見せ所が最大限盛り上がるように、それ以外の部分を
ゆったりと舞う。最初から最後まで一本調子にならないよう、どんな間で入るかを予め
イメージして準備しておく。
どんな間合いで舞うかが舞い手の色になる。
ただいま稽古中の長唄「勧進帳」には大薩摩や一中節の要素が取り込まれているが、
青柳譜には二上りになるところに「説教がかり」という注釈が書いてある。
説経節というものがあることを六郎先生に教わり、今は亡き二代目若松若太夫のテープを
借りてきてGWに聴くことができた。
どんなものでも一度は本物を見たり聞いたりしておくものだ。
知っていれば、下手でも自分なりにイメージを膨らませて演奏することができる。
テープに収録されていた「山椒大夫」とは安寿と厨子王の話で、自分が幼い頃に何度も
母に枕もとで読み聞かせてもらったのを思い出した。
当時は可哀そうというより、人買いという危ない大人がこの世に存在することが怖くて
あまり思い出したくない物語として今も記憶に残っている。
演奏は大変素晴らしいもので、それだけに世の流れに逆らえず衰退してしまったのは
本当に残念だ。