山村若三のブログ。メモ代わりに気が向いたときに思いついたことを記録します。
ただいま稽古中の長唄「勧進帳」には大薩摩や一中節の要素が取り込まれているが、
青柳譜には二上りになるところに「説教がかり」という注釈が書いてある。
説経節というものがあることを六郎先生に教わり、今は亡き二代目若松若太夫のテープを
借りてきてGWに聴くことができた。
どんなものでも一度は本物を見たり聞いたりしておくものだ。
知っていれば、下手でも自分なりにイメージを膨らませて演奏することができる。
テープに収録されていた「山椒大夫」とは安寿と厨子王の話で、自分が幼い頃に何度も
母に枕もとで読み聞かせてもらったのを思い出した。
当時は可哀そうというより、人買いという危ない大人がこの世に存在することが怖くて
あまり思い出したくない物語として今も記憶に残っている。
演奏は大変素晴らしいもので、それだけに世の流れに逆らえず衰退してしまったのは
本当に残念だ。