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wakami外伝

山村若三のブログ。メモ代わりに気が向いたときに思いついたことを記録します。

日舞とのつき合い方

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日舞とのつき合い方

今の時代、日舞を生業にするのはきわめて困難なことです。

タレントや役者みたいに顔と名前を売ってファンを増やすとか、
プロの教師として学校形式で大量の生徒を教えるとか、
新しい流派を立ち上げて自ら家元になるとか・・・


日舞の場合(邦楽もそうですが)、マーケットが非常に小さくて、その構成要員が
ほとんど業界関係者であることがビジネスを困難にしていると思います。

お金が内輪でぐるぐる回っている、そんな感じです。
日舞の場合はお金が回らなくて出ていく一方かもしれません。

何かのきっかけでマーケットが急拡大したりしたら、すっかり世界が変わるでしょう。
細々とお師匠さんをしている人たちは一時、左団扇になるでしょう。
バブルの到来・・・

そのとき日舞は今とは全く違うものになっているでしょう。

古いものをできるだけ正確に後世に伝えるべきか、ファンを増やすために誰でも
楽しめるよう現代風にアレンジすべきか、昔から議論になるところですが、
日舞の新作と言われる作品を観るにつけ、個人的には中途半端な印象を拭えません。

はたして着物を着る必要があるのか、三味線音楽である必要があるのか・・・
いつもそう思います。

ビジネスという視点で伝統芸能を見るから、本質を見失うのではないか、と。


では個人レベルに立ち返って、自分は日舞とどうつき合っていけばよいのか。

まず免許皆伝されたら、踊りでどうやって食べていくかと考える前に、人材を育成し、
大切な理念や技術を後世に伝える、という役目を自覚しないといけない。

何より一番大事なのは、常の稽古に励んで自分がもっともっと上手になること。


踊りとはまったく無関係の仕事を持ち、経済的に、また精神的に自立した状態で
初めて、自分の芸を磨き、観客を魅了する舞台に思いをはせ、後進を育てる、という
非経済的な活動に、一切のシガラミなしに、純粋な心で取り組めるのだ・・

と最近思うのです。


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wakami
性別:
男性
自己紹介:
自分のつたない舞を通じてひとりでも多くの人が上方舞のすばらしさを知ってくれたら、と日々妄想しています。

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