今日は城東ブロックでお世話になっている藤間種繪先生主催の幸隆会に伺った。
金町小学校の和室を借りて子供教室をやってらっしゃるとのことで、「藤薫抄」と題して
11名の生徒が晴れの国立劇場の舞台で成果を披露した。
文化庁が推進する
伝統文化親子教室事業の取り組みのようだが、こういう取り組みの中から
次代を担う人材がはたして出るのだろうか。
10年続いた子供はいないという。
いわゆる事業のライフサイクルで言えば衰退期に入ったであろう日本舞踊。
人生のあらゆる選択肢が手つかずのまま残された幼い子供達が、わざわざ日舞の会に
出演しているのを見ると不思議な感じがする。
中に一人、外国人の女の子がいた。
もしかするとこの子が一番長続きするかもしれない。
ふと、思った。
その可能性は大いにあるのだ。
今の時代、子供に日舞を習わせる親の動機は何だろう。
外国人の女の子の両親はその他多くの日本人の親たちとは比べものにならない、
ずっと大きな夢と期待を込めて自分の娘を舞台に送り出しているのではないか。
そう思った。
日本人の伝統文化離れは止まらない。
ここに全く新しい形で数十年ぶりにブームをもたらすのは外国人かもしれないのだ。
日本の伝統文化復興のカギは日本の文化が大好きな外国人・・・
などと考えながら、今はまだ正月と自分に言い聞かせ帰り道にビールを少し飲んだら
随分と気分が晴れた。