肉を食べてダイエットしよう、というのがある。
若いころはコッテリした食事が苦手でステーキを食べたいと思ったことがなかった。
焼肉屋へはたまに行ったがカルビはダメでホルモンなど内臓ばかりを食べていた。
ところが数年前から無性に肉が食べたくなり、焼肉ではひたすら牛ハラミを満腹に
なるまで食べ、1枚300gを超える外国産のリブロースなど赤身肉を週1~2回家で
焼いて食べるようになった。
外でもっと大きな肉を値打ちに食べられるところがないものか探していたところ、
「
いきなりステーキ」を見つけた。
それから数か月間、
憑りつかれたように立ってステーキを食べ続けた。
すぐにゴールド会員になりランチタイムには無料で黒烏龍茶がつくようになった。
肉を食べた翌日は確かに元気になったように感じたし、満腹になるまで食べても
太らなかった。
「これは素晴らしい!」と思っていたら、3か月後くらいから便通が不規則になり、
胃腸炎のような症状が出始めた。肉をたくさん食べる代わりにゴハンを控えていたが
生来ゴハンが大好きなので、ゴハンを食べられない苛立ちは日増しに募り、年1回の
健康診断ではついに中性脂肪とコレステロールが初めて基準値を大幅に超えた。
胃腸炎とともに発熱したのをきっかけに、とうとうステーキを食べるのをやめた。
それから1か月間、ゴハンをはじめラーメン、パスタ、うどんなど大好きな炭水化物と
野菜を毎日食べた。
腹痛は治まりすこぶる快便で、しかも体重は増えずに安定している。
食べたいものを食べているからか、気持ちも穏やかだ。
ゴハンを我慢して肉だけひたすら食べ続けるのは、どうやら自分の体には向いて
なかったようだ。
肉を食べても、酒を飲んでも、最後に少し白いご飯を食べて味噌汁を飲む。
これでようやくワタシのお腹とココロは満たされるのだ。