年齢とともに周囲は本当のことを言ってくれなくなります。
家族も先生も友達も昔みたいにダメ出ししてくれなくなります。
それでも本音を聞きたいと望むならば、とにかく謙虚でいることです。
子供時分からお稽古を始めた方がよい理由は、大人に言われたことを疑いなく
なんでも聞いてそのとおりにしようとする性質が子供時代には誰にでも備わって
いるからではないかと思います。
大人になると、個人差はありますが、だいたい人の言うことを素直に聞かなく
なります。相手の言うことが本当に重要か、どれくらい自分のためになるか、
を自分の過去の経験に基づいて判断しようとします。
できるだけ短時間に楽して上達する方法はないものか、とも考えます。
たとえばスピードラーニングを買えば英語ができるようになると考えます。
こういう人に限って常の稽古をしないし、人の言うことを聞かなかったり
注意されると不機嫌になったりします。
そうすると、誰も本当のことを言ってくれなくなります。
何も言われないからといって、自分に問題がなくなったわけではなく、
ただ言ってもらえないので本人には知る由がありません。
面と向かって言ってもらうのは本当に大事です。
よい先生に恵まれ、先人の教えを素直に受け入れる謙虚さをもって稽古に励めば
あるところまでは誰でも必ず上達します。
この手の話を笑いながら聞き流す人がいますが、本当にわかってお稽古している人は
本当に少ないです。