プロとはその道を生業にしている人のことを指す。
プロゴルファーは予選を通過すればたとえ最下位に終わってもいくらかの賞金がもらえるし、
アマゴルファーは優勝してもトロフィーだけで賞金はなし。
ただこれはひとつの見方に過ぎない。
プロの資格を持ちながらツアーでは食べていけず、生徒を教えたり他の商売をやったりしている
プロゴルファーはたくさんいる。
ゴルフの場合はプロテストを通過した人がプロであって、生業にしているかどうかは関係ない。
売れない芸人や役者はアルバイトで生活したりしている。この人たちはプロだろうか?
生活の多くの時間をその道に費やし、たとえ千円でも金をもらっているならプロだ。
一方、目も当てられない舞台を披露して平気で入場料を取る芸人がいる。
本人は自称プロだが、私はそんな人をプロとは思わない。
プロとアマには、技術的に大きな隔たりがあるはずだ。
たとえプロでなくとも「私、〇〇やってます」と言うからには、プロとアマの技術的な境界線を
超えてなければいけない。
中学校に入学して卓球部に入った。
入部してから三年生の最後の大会が終わる7月までの4か月間、毎日ランニングと素振りと
球拾いだけだった。
8月に三年生が引退して、卓球台で初めて玉を打つことを許された。
驚いたことにオートマチックに延々とラリーが続けられるようになっていた。
4か月前の自分とはまったくの別人になっていた。
これが「オレ、ちょっと卓球やってます」というレベル。
舞にもこの境界線がある。
ある一定期間、指導者の元でひたすら基本の習得に励むと見えてくる。
そこまで来たら「舞を少々やっております」と言ってよいと思う。
何年やってもそこに到達しない人は真似事をしているに過ぎない。
プロかアマかは関係ない。
「この道に片足突っ込んだら上手になるしかないんやで」
それが芸の道。